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MENBRAIN

調湿シート(防湿・気密・透湿)メンブレン

サステナブルな家づくり

四季のある日本の住宅で必要な外皮構成

調湿気密シートMENBRAINで夏冬の壁体内結露から住宅を守る

結露ってどういう現象?

飲み物の容器外側に水滴が付く現象
コンビニのガラス外側に水滴が付く現象
窓ガラス内側に水滴が付く現象

(生活上見かけるシーン)

(夏に見かけるシーン/夏型結露)

(冬に見かけるシーン/冬型結露)

結露のしくみ

夏型結露の実例

どの写真も工事中の居室内から撮影

防湿層(防湿フィルム)の外側で結露しています

夏型壁体内結露が起きるのはどんな時?

1.外気絶対湿度と室内表面温度の関係で起きる定常状態の夏型結露

近年太平洋側の沿岸都市を中心に、空気中の絶対湿度が20g/kgを終日超えるような日も見られるようになってきました

一般的な「構造用合板・グラスウール・防湿フィルム」の構成では屋外絶対湿度22g/kgの時、室内温度25℃程度で防湿フィルム外側で結露判定となります

構成は同様に防湿フィルムを薄手の製品に変更しても、左記と同様に、屋外絶対湿度22g/kgの時、室内温度25℃程度で防湿フィルム外側で結露判定となります

2.壁内木部の含水が日射で高温化されて起きる日射熱由来の夏型結露

壁体内の木部(柱や梁、間柱など)は季節によって含水率が変化します

 

含水率(乾量基準)とは水分を含まない木質重量を基準にその何割の重量の水を含んでいるかの数値

 

木質が1kgで含水率が15%なら150gの水分を含んでいる計算ですが、夏期に木部周辺の湿度が高まると、木部の含水率は上昇していきます

外壁の表面温度は日射が当たると外気温よりも高くなります

温度50℃近辺は製材所の「低温乾燥機」と同程度です

高い含水率の状態から蒸されて壁体内に放湿されれば、壁体内結露のリスクは高まると言えます

冬型結露と合わせて夏型結露を防ぐにはどうすればいい?

冬型結露を防ぐために防湿層を設ける

これが今の日本の模範解答です・・でも・・・

それが夏型結露の原因になってしまいます

長期優良住宅も冬型結露のみ審査対象です

それでいいのでしょうか?

長持ちさせるため、建物を夏型結露からも守りたい

夏型結露を防ぐには「透湿」が有効です

冬型結露を防ぐには「防湿」が有効です

 

「透湿」とは水蒸気を止めずに通過させること

透湿と防湿、どちらも満たすのが「可変シート」です

可変シート『メンブレン』の防湿と透湿のしくみ

冬期

壁体内の温度、湿度共低く、室内の蒸気圧が高くなり、湿気が壁体内に侵入しようとします。
冬期の温度、湿度では、メンブレンの表層細孔は閉じたまま、室内の湿気を壁体内に入れる事はせず、防湿性が高いままになります

乾燥状態で細孔が閉じ水蒸気をブロック

夏期

壁体内の相対湿度が60%を超えますと、メンブレンの細孔が開き、温度と湿度の高い壁体内から、温度と湿度の低い室内に透排湿します。
壁体内の相対湿度が更に上昇すれば、メンブレンの水蒸気透過率も比例して上昇し、透湿性も高くなります

湿った状態で細孔が開き、水蒸気を通過

※透湿抵抗:水蒸気の通しやすさ、通しにくさの値

可変シート『メンブレン』の夏冬性能値

施工中、シートが透明なことで内部が確認できる利点があります

メンブレンは夏の水蒸気の通しやすさが特徴の「夏寄りの」可変シートです

夏の水蒸気量が多い6地域の沿岸域などに適しています

各社のシート性能を比べる場合は透湿抵抗の最大最小値ではなく、壁の構成の中で夏冬にシートが実際に示す性能を拾い出し、「夏向き」「冬向き」を踏まえ、結露計算しましょう

可変シート『メンブレン』の実用例

夏① 面材:構造用合板

冬① 面材:構造用合板(判定✖)

前出の「構造用合板・グラスウール・防湿フィルム」の構成から「防湿フィルム」を『メンブレン』に変更。                                                    屋外絶対湿度22g/kg、室内温度23℃で夏型結露判定クリアですが・・・

耐力面材の透湿抵抗が大きい場合、室内23℃50%で外気が上記の様に下がると冬型結露判定NGとなります。                                            建築地の冬データを良く見て耐力面材と可変シートを選択してください

夏② 面材:ハイベストウッド

冬② 面材:ハイベストウッド

冬型結露対策のため耐力面材を透湿抵抗の低い(水蒸気を通しやすい)ハイベストウッドに変更。                                           室内23℃、外気絶対湿度22g/kgの時、夏型結露判定をクリアします

透湿抵抗の小さい耐力面材ハイベストウッド採用で外気温-5℃でも冬型結露判定をクリアです。                                      メンブレンの冬の透湿抵抗よりも面材透湿抵抗が十分に小さい事が理由です

夏③ 面材:ダイライトMS9

冬③ 面材:ダイライトMS9

②夏のケースと同様に耐力面材を透湿抵抗の低い(水蒸気を通しやすい)ダイライトMS9に変更。                                                                            室内23℃、外気絶対湿度22g/kgの時、夏型結露判定をクリアします

②冬同様に透湿抵抗の小さい耐力面材ダイライト採用で外気温-5℃でも冬型結露判定をクリア。                                                                                 同じくメンブレンの冬の透湿抵抗よりも面材透湿抵抗が十分に小さい事が理由です

夏④ 面材:モイスTM

冬④ 面材:モイスTM

耐力面材を②③のケースより透湿抵抗が大きい(大きすぎない)モイスTMに変更。 夏型壁体内結露をクリア。冬のケースを見ていきましょう。                                                                           

モイスTMの透湿抵抗は②③のケースより大きいが、メンブレンの冬の透湿抵抗よりは十分小さいため、外気-5℃の条件下でも冬型壁体内結露をクリアします。

夏に冷やせる室温 ハイベストウッド

夏に冷やせる室温 ダイライトMS9

夏に冷やせる室温 モイスTM

屋外絶対湿度22g/kgの時、室内表面温度21℃までは     夏型結露判定をクリアします

屋外絶対湿度22g/kgの時、室内表面温度21℃までは     夏型結露判定をクリアします

屋外絶対湿度22g/kgの時、室内表面温度19℃まで夏型結露判定をクリア。 これは②③より耐力面材の透湿抵抗が大きく、メンブレンの夏の透湿抵抗が小さい事によります

可変シート採用時の注意点

可変シートを採用して夏型結露対策を実施していても、室内の仕上材に透湿抵抗の大きい仕上材を使用すると、そこで水蒸気が止められて夏型結露判定NGとなりますので、ご注意下さい。

まとめ

① メンブレンは夏の透湿抵抗が小さい(水蒸気を通しやすい)「夏向き」な可変シートです

     6地域の沿岸部など、夏の水蒸気が多い地域で優れた性能を発揮します

② 夏向きな分、冬の透湿抵抗はやや小さめです

     耐力面材に透湿抵抗の小さい材料を選ぶと冬型結露が防げます

③ 結露計算は「耐力面材・断熱材・可変シート」の組合わせです

     冬の室内温湿度、最寒期の外気温、夏の室内温度、夏の外気絶対湿度を総合的に判断し、建築地と暮らし方に合った外皮構成を見つけてください

ハイブリッド『ダブル透湿・ダブル気密』と言う新しい考え方

木造住宅の躯体を恒久的にするには、湿度コントロールは最も重要な課題ですが、夏期の透湿技術と、冬期の透湿技術を分けて考える必要が有るように思います

 

《冬期》
室内で発生した生活湿気を、防湿フィルムで壁体内に透過させないようにする事が重要です
それは暖かく湿った空気が壁体内に侵入し、外気で冷やされる事で、壁体内結露を引き起こす要因になるからです。然し、石膏ボードを留めている釘が防湿フィルムを貫通していますし、室内の蒸気圧が高くなりますと、それらから湿気が壁体内に「漏湿」します  
従って壁体内に侵入した湿気は、透湿・防水紙で外部にスムースに排湿させる事が必要になります
室内側に施工した防湿フィルムで、壁体内への湿気の侵入を留め、何らかの理由で侵入した湿気は、透湿シートで外部に排湿させる

 

《夏期》
通気層内の温度と湿度が上昇し、冷房している壁体内に向けて湿気が入り込もうとします
従って外部に施工した透湿・防水紙で湿気の侵入を防止する事を考える必要が有ります
同時に何らかの理由で透過した湿気は、壁体内に留め置く事無く、室内に透湿をさせる事が必要になります
外部の透湿・防水シートで「防湿」し、室内の防湿シートで「透湿」させると言う考え方です

メンブレンを室内で使用して気密し、冬期は「防湿シート」として壁体内に湿気を入れず、夏期は「透湿シート」として壁体内の湿気を室内に透湿させる

ウェザーメイト・プラスを外部で使用して気密・防水し、夏期は「防湿シート」として壁体内への湿気の侵入を防止し、
冬期は「透湿シート」として壁体内に侵入した湿気を外部に排湿させる

室内調湿シートとして「メンブレン」を使用し、外壁の透湿・防水シートとして「ウェザーメイト・プラス」を使用する事で、一年を通して「適湿」な壁体内環境を構築し、冬型結露、夏型結露共防止する『ダブル透湿』する事が出来ます
外壁にウェザーメイト・プラスを使用して「外気密」し、メンブレンを使用して「内気密」する『ダブル気密』する事で、
ハイブリッド「ダブル透湿・ダブル気密」する事が出来ます

施工要領

  • 間仕切壁又は部屋の隅からメンブレンを施工をします。
  • メンブレンの床面、天井面の端は、100㎜は内側に巻き込んで下さい。
  • 下枠からステープルで留め、スタッドに沿って400㎜ほどの間隔でステープル留めしていきます。
    石膏ボードの施工を考慮し、スタッドの表面のしわを出来るだけ抑えて下さい。
  • 切れ目や裂け目があれば50㎜幅のセロハンテープを使用して補修して下さい。
  • 重なり部分は少なくとも150㎜は重なる様に施工して下さい。
端部の施工

下枠、スタッド、上枠の表面にシーリングをし、軽く押さえてステープル留めをします。

重ね部の施工

端部同様にシーリングとステープルで止めたメンブレンのに150㎜以上重ね貼りをします。
重ねるメンブレンも同様にシーリングで軽く固定し、ステープル留めをし、気密テープでジョイント部分をシールします。
すべての垂直面および水平面の重ね部は、このように施工して下さい。

窓開口の施工

窓開口部の角から斜めにカットし、窓枠側に折込みます。
メンブレンと窓枠(上枠、横枠、下枠)の間にシーリングを施工し、ステープル留めをします。

壁貫通部の施工

別のメンブレンシートで貫通部を開口した正方形シートを壁に開けた貫通開口に貼り込みシーリングし、気密テープで留めます。

コンセント廻りの施工

気密コンセントボックスを使用し、開口廻りをシーリングします。

製品概要

厚さ  0.0508㎜(2ミル)
幅   8フィート W 2,540㎜x L 30.48m  77.42㎡/ロール
    9フィート W 2,844㎜x L 30.48m  86.60㎡/ロール
   10フィート W 3,149㎜x L 30.48m  95.90㎡/ロール
ロール長さ 30.48m(100フィート)
製品組成   ポリアミドフィルム

施工写真 ~実際にご使用いただいているお客様に撮影のご協力を頂きました!~

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